【矯正ブログ】顎の骨形が出来上がる前に

2024年07月07日

あごの骨の形ができあがる前に治療しましょう

骨格が完成した成人の不正咬合は、土台のあごの骨が狭くても広げることはできないので、歯のみを移動する矯正歯科治療で対処することが多くなります。この場合は抜歯をしてスペースを作り、上下すべての歯にブレースと呼ばれる矯正装置を用いてカムフラージュするような治療をするしかありません。期間は一般的に2、3年かかります。
ただ、口腔外科であごの骨を切る外科的な手術を行い、上あごの歯列を拡大することもまれなケースとしてあります。
つまり、あごの骨の形ができあがってからの矯正歯科治療は、時間と費用の負担が増大します。それに対して、子どもの場合は上あごを拡大するスケルトンタイプの固定式拡大装置をつけるだけで、上あごの骨を簡単に広げることができ、メリットも大きいのです。

子どもの頃についた舌の変なクセは直りません。

口呼吸の原因のひとつである扁桃線の腫れは、個人差はありますが、12歳前後をピークとして小さくなります。それにつれて、口呼吸は改善されます。
しかし、簡単には改善できない問題があります。
口呼吸の習慣で、舌やくちびるのまわりの筋肉が覚えた悪いクセは、そのまま残ってしまいます。口もとがだらしなく、舌足らずの話し方や、食べ物が口からこぼれやすいといった変な食べ方もよくなりません。あごの骨の形も狭いままです。この環境では、矯正治療で歯並びを整えても、不正咬合が再発しやすいのです。

 

 

 

「口呼吸はわざわいのもと 小児矯正歯科治療の現場から」保田好秀著より抜粋

岩坂歯科医院
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